Mar 17th, 2015
和の伝統美と、最新技術の機能美を。北陸新幹線 2015.3.14 金沢・富山―東京開業
2011年3月11日東日本大震災が発生。その翌日12日、九州新幹線が開通した。すべてのイベントを自粛した。悲しみを胸に未来へ、希望に向かって踏み出した。開業CM「祝!九州」も没になる。制作撮影距離257K エキストラは1.5万人以上だった。あるとき、そのCMを見た大震災の被害者は、みな「希望」の涙を流した。2011年 カンヌ国際広告祭 アウトドア部門 金賞、メディア部門 銀賞を受賞する。
どうして立ち止まっているの？ 未来は明るいに決まっている
新しいところへ行こう 九州 新幹線 全線開業
これは、冒頭のCM物語に使われたものとは別のCMコピーです。これも人気のCMです。機会があったら見てください。
北陸・九州新幹線、アピールの内容は各々でまったく違います。「北陸」は何を魅力として訴えているか検証してみましょう。難しく考えることはありません。言葉通りに受け止めるでOKです。
「和の伝統美と、最新技術の機能美を。」ちなみに、車両のデザインコンセプトは、「和の未来」です。
これを踏まえて、私たちは上越妙高地域を見直し再発見して、和の伝統美をお客さまと語ってください。お客さまとは旅行の方だけではありません。いつものお得意さまもです。話題にするのです。「これは日本の美しさですよねー」と。まず、私たちが当地の和の伝統美を見つける力が問われます。祈りの「府」高田・妙高です。身近すぎて見えなくなったものを、この和の伝統美で発見するです。
九州に込められた思いは少し分かりにくいかも…。でもいいコピーです。旅することの楽しさが強調されています。必然、車両そのものも工夫されています。
コピーついでに北陸新幹線が停車する各市の開業キャッチコピーを紹介しましょう。コピーにはその町の思い、考え方がギューと詰まっています。新幹線をどう活かして町を盛り立てていくかの方向性が分かります。
金沢 いしかわ百万石物語 能登/金沢/加賀
富山 きてきて富山 きときと富山
長野 新・新幹線時代 日本の屋根と日本の海が結ばれる 2015信州
糸魚川 いといがわ新・感・鮮
上越 ようこそ。越五の国へ。｜上越｜妙高｜柏崎｜十日町｜佐渡｜
皆さん、一番イメージをわいたコピーはどこでしたか。ここで考えさせられる、ユニークコピーを挙げてみます。
飯山 飯山から金沢へそして大阪まで!
どうですか、“大阪まで”は行けるけど、なぜ飯山からなのか、一瞬何を訴えているのか戸惑いませんでしたか。実は非常に戦略性のある、奥の深いコピーです。飯山は「雪国飯山」構想（？）で十日町市・湯沢町（越後湯沢）との連帯を深めています。また、上越新幹線と北陸新幹線をつなぐ駅、越後湯沢と飯山を対で強くアピールしています。このコピーで「上越新幹線に乗って雪国（日本のふるさと）を体験して飯山から金沢・大阪へ行きませんか」と呼びかけているのです。（飯山市人口21,759名<2/1現在> 妙高市人口34,537人<1/31現在>
この構想（連帯）は、そのまま上越・妙高に使えます。そう思いませんか!? そうすると、北越急行の上越妙高駅乗り入れが大きな意味を持ってきます。
北越急行 越後湯沢―新井1往復運行 上越妙高駅停車2新幹線を直結
越後湯沢発が午前9時17分。直江津までは十日町だけしか止まらない。上越妙高には同10時51分、新井に同11時に着く。新井発の折り返し便は、午前11時5分に出発し、ほとんどの駅に停車。越後湯沢着は午後0時50分となる。大谷一人総務部長は「地域の鉄道ネットワークを強化する第一歩。多くの利用があれば、乗り入れ本数を増やすことも考えたい」と話している。<抄>新潟日報 2015・2/20
北越急行の本数が増えるかどうかで地域の「何が」お客さまのご支持をいただいているか分かります。ちょこっと観光タクシープランの人気はどのコースかでも分かります。（コンベンション協会にデータ有り）また、新幹線及びトキめき鉄道・北越急行でのタクシー利用（拾い・お送り）状況から町の移動動線＝町の構造変化がわかります。今年は、この変化を把握することに注力いたします。まず、この半年の動きです。
そこで、今までの時間と待機場所の関係はいったん棚の上に置いて、まっさらな意識で観察する、そして、新しい運行を考えやってみるの繰り返しが非常に大きな意味を持ちます。ここで大切なことは結論を急がないということですね！（私自身に言っていることですが…）まずは、「事実を掴む」です。
整備計画が決まって以来、40年越しの悲願実現!!
さあ、北陸新幹線の開業です。
よき門出です。この門出に立ちあえる私たちはツイています。このツキを明元素（積極･肯定･陽転）で最大限活かしましょう。どうぞ皆さん ご安全に。
2015年3月10日
同志の皆さん 牧野章一
